フリーランスになると会社員時代と違って厚生年金保険に加入できなくなり将来の保障が心細い面があります。
もっとも厚生年金に入っていたとしても老後2000万円問題があったようにそれでけでは不十分かもしれません。
じゃあいくらありゃいいのよ?っていっても人それぞれで答えはないでしょう。
ですができる範囲でやれることをしておくのは必要なことでしょう。
付加年金
付加年金とは国民年金保険料に月々400円の付加保険料を上乗せで支払うことで受給する年金額を増やすことができる制度です。
(厚生年金にはこの制度はありません!)
具体的には200円×付加年金を納めた月数分が、毎年の年金額にプラスされることになります。
例えばフリーなってから30年間付加保険料を納め続けたとすると受給できる付加年金は
200円 x 30年 x 12ヶ月 = 7万2000円
となり7万2000円上乗せされた年金を毎年受取り続けることができます。(1月あたりだと6000円)
実際に納めた金額は400円 x 30年 x 12ヶ月の14万4000円なので
2年の受給で元がとれることになります。その後も死ぬまで上乗せ後の金額を受給できます。
何十年も国民年金保険料払い続けてるんだから2年以上はもらう気満々でしょ?
この手の制度は次の確定拠出年金もそうですが無条件に得になるようにはできてないもんですがこれには関してはお得な面しかないんじゃないでしょうか。額は大きくないものの。
というわけでフリーランスになったら付加年金は絶対にやったほうがいいと思います。
私はフリーになってからしばらくこの制度知らなくて後悔しています・・・。
確定拠出年金(iDeco)
確定拠出年金は私的年金
確定拠出年金にも「年金」ってついてますね?
国民年金や厚生年金は公的年金と言われるものですが確定拠出年金は私的年金というものです。
公的年金のほうは一律だったり収入に応じてだったりで向こうが決めた額が一方的に保険料としてとられますが確定拠出年金は自分でどの金融商品(主に投資信託)にいくら出すか(拠出するか)を決めて自分で運用していくというものになります。
ですのでこの年金は元本保証ではありません(※)。自分がそれまで払った額より低い額しか受け取れない可能性もあります。
※金融商品の中には定期預金もあるので全額それにすれば元本保証にはなります。
つまり自己責任型の年金ですね。
60歳まで積み立てることができますが60歳まで受け取ることはできません。(自分の責任で運用しているとはいえ年金なのでしょうがないかなと。)
自分でいくら出すかは決められますが上限はあって月額6万8000円まで(年額81万6000円)となってます。
しかし付加年金もやっている場合は月額6万7000円まで(年額80万4000円)となります。
節税効果も魅力
確定拠出年金のいいところは積立ていく資産そのものもそうですが、なんといってもこの掛け金自体が税額控除対象だということです。
フリーランスが納税するもの – 所得税と住民税はどれくらい?で課税所得について書いていますがこの各種控除の中にiDecoの掛け金も含まれます。なので所得から引くことができて課税所得を小さくすることができます。
課税所得が小さいということは払う税金も少なくなるということで節税効果が得られるんですねえ。
例えば控除前の課税所得が税率10%が適用される330万円だった場合、所得税は23万2500円となりますが、iDecoの年額81万6000円を引くと課税所得は248万4000円となり所得税は15万900円となります。
この23万2500円と15万900円の 差額は 8万1600円になります。
また控除前の課税所得が税率20%が適用される695万円だった場合、所得税は96万2500円となりますが、iDecoの年額81万6000円を引くと課税所得は613万4000円となり所得税は79万9300円となります。
この96万2500円と79万9300円の 差額は16万3200円になります。
つまり所得税はiDecoの年間拠出額 x 所得税率分がお得になるわけですね!
さらに課税所得が下がれば所得税だけでなく住民税のほうも下がりますし、それが毎年のこと、となれば節税効果は大きいでしょう。
国民年金基金というのも
ちなみに私は加入していませんが国民年金基金という制度もあります。
これは通常の国民年金保険料に1口いくらの保険料(※)をプラスして払うことで将来の受給額を増額できる、というものです。
iDeCoやってても国民年金基金に加入できるんですが加入金額の合計はやっぱり月額6万8000円までです。
(付加年金もやってる場合は月額6万7000円まで)
※男女別、年齢別によって変わります
確定拠出年金も私はフリーになってからしばらく知りませんでした・・・。
今は会社員もiDecoに加入できますが会社員は掛け金の上限金額が最高でも月2万3000円までです。
フリーランスなら上限は月額6万7,8000円まで出せてメリットが大きいのでこれからフリーランスになろうという方、フリーランスだけどまだ未加入って方はぜひ検討してください。
NISAを利用しての投資
NISAはフリーランスでもそうじゃなくても変わらないので詳しくは触れませんがNISAを使っての投資もしています。
投資している方はご存知でしょうが
NISAとは、個人投資家のための税制優遇制度で株や投資信託の売却益や配当にかかる税金が一定金額までかかりません、という制度です。
普通は税金20%かかりますのでどうせやるならNISAを使いましょうと。
(積立NISAってのもありますがここでは詳しく触れません。)
小規模企業共済制度
あと私は加入していませんが小規模企業共済制度というのがあるので紹介しておきます。
一言でいうとフリーランスのための退職金制度みたいなもののようですね。