フリーランスって残業代は支払われるの?それはいくら?

フリーランス

フリーランスでも常駐型案件の場合、会社員の残業代のように労働時間が定時を超えたら追加で報酬は発生するんでしょうか。

また休日出勤したときはどうなるんでしょうか。

発生しなかったら残業や休日出勤なんてしたくないですよね!?

残業代は支払われません。しかし・・・。

フリーランスのITエンジニアが業務委託契約を結ぶ場合、契約内容にはひと月の単価とともに月の稼働時間についても盛り込まれています

例えば月140時間から180時間までの稼働時間はこの単価で契約しますよ、という感じです。

つまりこの契約金額ではひと月最低140時間の稼働が必要ということです。

その代わり上限の180時間超えたら別途一時間いくらで追加料金発生しますよ、という契約も盛り込まれます。

ということはこの例でいうと月の稼働時間が180時間を超えなければいくら毎日残業しても休日出勤しても追加の報酬は発生しないことになります。

例えば平日が月20日、定時上がりで毎日8時間稼働したとすると月の稼働時間の合計は160時間です。

これが毎日1時間の残業したとしてもプラス20時間で月の合計は180時間となり契約金額内に収まるため追加の報酬は発生しないことになります。

休日出勤についても同じで、月2日それぞれ8時間づつ休日出勤したとしてもプラス16時間で176時間となり追加の報酬は発生しません。

しかし毎日2時間の残業したとすればプラス40時間で月の合計は200時間となり契約の上限時間を20時間オーバーしており追加の報酬が20時間分発生します。

休日出勤についても、月3日それぞれ8時間づつ休日出勤したとすればプラス24時間で204時間となり追加の報酬が24時間分発生します。

ですのでフリーランスが結ぶ業務委託契約では会社員のような一日ごとの残業代というのはありません。しかし月の契約時間の超過時間に対する報酬は発生します

超過時間の報酬の計算の仕方は?

超過時間の報酬額はどう決まるかというと月の単価を契約稼働時間の上限または中間の値で割る契約になっていることが多いです。

例えば月の単価が70万円で下限140時間で上限180時間だった場合
契約稼働時間の上限割の場合
700000円 / 180時間 = 3889円

契約稼働時間の中間割の場合
700000円 / 160時間 = 4375円

これが超過1時間あたりの追加報酬額になります。

もし月190時間稼働したとすれば超過10時間ですので上限割の場合は3万8890円、中間割の場合は4万3750円の追加報酬額となるということです。

当たり前ですが上限割より中間割のほうが額が大きくなりますね。

契約先が良心的かどうかはこれ見てもわかります(笑)

さすがに下限額で割ってくれるところはないんじゃないでしょうかね。

下限を下回ったらどうなる?

これとは逆にもし稼働時間が下限を下回ったら当然決められた単価より減額されます。

どれくらい減額されるかというとこっちは月の単価を契約稼働時間の下限または中間の値で割られる契約になっていることが多いです。

例えば上の例と同じで月の単価が70万円で下限140時間で上限180時間だった場合
契約稼働時間の上限割の場合
700000円 / 140時間 = 5000円

契約稼働時間の中間割の場合
700000円 / 160時間 = 4375円

これが不足1時間あたりの減額の金額になります。

もし月130時間稼働したとすれば10時間不足ですので上限割の場合は5万円、中間割の場合は4万3750円の減額にとなるということです。

こちらも当たり前ですが下限割のほうが中間割より引かれる額が大きくなりますね。

ていうか減額は上限で超過分は下限で割ってくれればベストですけどね。(笑)


下限140時間くらいならいいですがたまに下限160時間という鬼案件もあります。

平日が月20日だとするとフル出勤前提ですからね。一日休んだら最低8時間残業が必要。こういうのは避けたほうがいいでしょうね。

まとめ

今回は契約時間としては割とスタンダードな140時間~180時間を例にしました。

しかし契約によっては上限200時間というのもあります。その場合はもっと追加の報酬は発生しにくいですね。また上限も下限も制限の無い固定契約というのもあります。

稼働時間の幅(精算幅ともいう)は案件が紹介された段階で確認可能ですので案件選びの基準にすることもできます。

経験上、上限200時間というのは忙しいプロジェクトだよ、というサインの時が多いので気にかけておいたほうがいいでしょう。

またさらに常駐先によっては定時後30分は休憩時間とされていて残業代が発生するのがその後、というケースも。

常駐先のプロパー社員はそのルールなんだろうけど、同じ勤怠システムを使わされるせいか業務委託のこっちもその基準での稼働時間となってしまいます。

となると定時後1時間残業したとしても休憩時間分引かれて正味30分です。休憩してもしなくても。

フリーランスは契約の稼働時間の上限を超えないと追加の報酬が発生しません。ですので無駄な残業、休日出勤は避けるべきです。
(忙しぎてほっといても上限超えちゃうなら別ですが)

もっともその時間にこだわりすぎてやるべき仕事ができていないのは論外なのはいうまでもありません。

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